日本に住む日本人の人口は2005年に初めて減少に転じることが22日、厚生労働省の人口動態統計の年間推計で分かりました。出生数から死亡数を引いた「自然増加数」はマイナス1万人で、統計を取り始めた1899年以来初の「自然減」となります。


 少子化問題は、中長期的に国力を蝕み一刻も早い対策が必要です。


 しかしながら、私は日経しかとってないので日経記事しか見ていませんが、マスコミは根本的な原因についての分析が不足しています。


 合計特殊出生率=(1-生涯未婚率)×夫婦完結出生児数×離死別効果係数

という式が成り立ちますが、このうち夫婦完結出生児数は、次のグラフの通り70年代以降ほとんど変わっていません。少子化

 一方、晩婚化、あるいは生涯非婚の人の割合が増え、未婚率は確実に増えています。

未婚率


 なので、少子化問題は、夫婦の出生数の減少が原因なのではなく、非婚化の進展が急速に進んでいることが根本原因であるとわかります。夫婦の出生数を増やす政策ももちろん大事なのですが、非婚を減らす政策を出すのが緊急の課題なのです。


 非婚化の原因は、フリーター、ニートの増加、女性の経済的独立度が増したこと等いろいろあり、価値観の変化もあると思います。しかしながら、本来自由であるべき結婚観に関して国家が介入する段階まで来ているのかもしれません。(もちろん各個人への介入は、思想の自由であり尊重されるべきですが)。あるいは、 フリーター、ニートを少しでも減らし、若年層が将来に対して自信がつくように職業訓練、教育改革が必要であるかもしれません。


 いずれにしても、少子化問題は経済問題といわれていますが、非婚化問題でもあり、いかに非婚を社会全体で減らすかという点が重要であると考えます。


 蛇足:ツヴァイ(2417) が、国策企業になるかもしれない?!

2005年のKonitanblog推奨銘柄成績表を掲載します。


結論から言いますと、市場環境が良すぎました。割安株、成長株をそれなりに分析した結果がこの成績表だとは思いますが、単純に上げ下げで言いますと、10勝1敗です。日経平均程度あるいは下回るのは引き分けと考えますと、8勝1敗2分ですね。


レオパレス21 は、大和総研のアナリストに物申した甲斐がありました。どう考えてもおかしかったですから。


という訳で、来年もよろしくお願いします。


成績



久々に投資入門を書きます。


今日は特定銘柄ではなく、割安銘柄を買うとは指標的にどういうことかを書きます。


まず、長期投資の対象とする企業の条件の一つに、「高いROEを今後継続的に上げるという」ということが挙げられるでしょう。ROE(アール・オー・イー)=(当期利益 ÷ 株主資本) で求めらます。

つまりROEとは、その会社の当期利益を株主資本で割り、株主のお金を効率よく活用しているかどうかを見る指標です。貯金するときだって、利回りのいいものを選びます。それと同じで投資家も効率よく投資したお金を活用してくれる企業に投資します。投資家はROEを投資する際の判断材料に使うとよく言われています。


では、ROEの目標を毎期20%に掲げる企業に投資すると、毎年20%のリターンが得られるのでしょうか?


ここで簡単に投資家のリターンを見る指標として、株式益回りを使います。株式益回りは、PERの逆数で、当期利益(一株辺り)の株価に対して割合(%)です。(世間ではどうして、PERじゃなく、この指標を使わないのか私は常に疑問に思っています。)

ROEのリターンが投資家のリターン、つまり株式益回りとはなりません。どうしてでしょうか? 


なぜなら、一般的に投資家は株式を一株あたりの株主資本額で買っている訳ではなく、割高な基準で買っているからです。PBRが株価が一株辺りの株主資本の何倍かを表していますが、PBR1倍を超える分だけ、将来のキャッシュフローに期待してプレミアムを払っている訳です。PBRが2倍なら、純資産に対して倍のプレミアムを払っているので、ROEに対して、株式益回りは半減します。ROEが20%の企業の株式をPBR2倍の水準で買えば、株式益回、10%になります。 つまり、次の数式が成り立ちます。


ROE=PBR×株式益回 →株式益回=ROE/PBR つまり同じROEに対して、より大きな株式益回りを得るにはよりPBRを小さくすれば良いのです。簡単に言うとできるだけ割安に買えばいいのです。 当たり前のことですが、この数式からも言えます。


割安な会社の株を買うと言うことは、高いROEの会社を、できるだけ低いPBRで買うということです。逆に言うといくらROEが高い会社でも割高だと投資家のリターンは少なくなりますので、長期投資を考えていらっしゃる方は参考にしてください。


 konitanbogの歴史に残る名(迷?)記事銘柄研究:キティーちゃん、サンリオ 8136 友情分析編 を書いて早くも1年余り。売るなと書いたからには自らも買って、割安で買ったことは分かっていたので日々の株価に一喜一憂せず、ほったらかしにしてましたがいつの間にか倍以上になってました。(今は最低単位株しか持ってませんが)


 この記事発表時の2007年の経常利益等の目標はちょっと達成が難しいかもしれませんが、キャラクターが改めて評価されているようですね。


 年二回送ってくる株主優待券 が、3枚4610円で売れたので当分売らずに持っておきます。



久々に投資診断します。


bakamajime さんのコメントで有望な株として商船三井を挙げていただきましたが、以前川崎汽船(9107)を記事にしようとしてほったらかしになっていたので、川崎汽船(9107) の投資判断をします。(すみません)

ご存知の通り、川崎汽船は大手海運会社の一角を占めており現在業界3位です。


海運会社は様々な市況の影響をもろに受ける業種で、会社の業績予想も市況により大きく変動する可能性があります。同社の2005/9月期の中間決算によりますと経常利益は496億円と前年同期比123億円のマイナスとなっています。マイナス要因としては、バンカー、つまり燃料費の高騰による影響が104億円となっており原油価格の高騰が、同社への収益に大きな影響を与える情況となっています。


一方、収入に対する影響を与えるマーケットは、平均運賃不定期マーケット市況 とも安定して推移しています。12月1日のゴールドマンサックス証券発表レポートによりますと、「06年もコンテナ運賃の大幅下落は想定されない」としております。つまりは、収入の見通しは来年も大きく崩れることはないという同証券の予想を信じると、後は原油価格次第ということになります。


幸い現在のところ、原油価格は安定しています。となりますと、2006/3期の会社発表の業績予想(11月10日発表)の経常利益910億円、当期利益640億円の達成は可能ではないかと思われます。

となると現在の時価総額(株価:745円)から計算したPERは7.25倍、株式益回(PERの逆数:konitanblogが一番重視する数値)は、13.8%とかなり割安となっています。また配当かなり出している会社で、中間期9円、通期18円となっており配当利回りは2.41%とおいしいです。


繰り返しますが、収入は平均運賃、不定期マーケット市況、支出は原油価格の影響を大きく受けるので適正株価の見極めは大変難しいです。同社のIRはしっかりしており、そのあたりの市況はホームページ でも公開しているのでご覧下さい。株価が割安になっているのは、そのあたりの市況リスクによるものだと思います。


結論としては、しかしながら原油価格が安定している現況では、予想株式益回りが13.8%とかなり高く割安であると判断しています。配当も良いのでまだまだ買える水準ではないでしょうか。


(当投稿は、投資判断の参考として投資一般に関する情報提供を目的としたものであり、投資の勧誘を目的としたものではありません。投資に関する最終的な決定は、読者ご自身の判断でなさるようにお願いいたします。)





今年前半の低迷が嘘のように、トヨタ (7203)は今年の後半上げてきました。過去記事 で何度も書いてきましたが、トヨタはあらゆる面で割安に放置されていたことは公開情報だけで充分分かりました。


服でも食料品でも消費者は安ければ安いほど喜んで購入します。でも不思議なことに株だけは逆で安ければ安いほど人々はおそれをなして売り、上がれば上がるほど買ってきます。


当たり前ですが株は、できるだけ安く買うことが重要です。今は業績が良い株はとても上がってきたので割安株を探すのがとても難しい環境です。どなたか良い銘柄教えてください。



旧友K君から下記のコメントを貰いました。

すまなんだのう。相変わらず完璧やのう。確かに君の言うとることは正しい。そのとおりやじょ。

せやけどおめー 正しすぎひんこ?

ここで感情論を持ち込むことはナンセンスであり、このブログの空気が読めてへんことを百も承知のうえやけど、世の中は経済合理性だけで成り立ってるんやないし、そもそも「阪神タイガース」という他に類のない独特の、ある種理屈の通じない世界にロジックを持ち込むことに、ビール飲んで応援しとるファンは反感をもっとるんは事実やじょ。「阪神」は野球やのうて文化やからのう。

こんなしょうもないこと書いてすまんのう。ただな、経済原理主義がこのまま進むとなんか殺伐とした世の中になるような気がしてな。

田舎モノの戯言です、笑ってくれい。

konitanblog回答(読みにくい方は、下に標準語訳を付けましたので、標準語訳をお読み下さい)

いやあ、K君よ。君のゆうことにも一理あるじょ。わしも関西で育った人間やし、阪神ファンのおっさん心理はようわかるわれ。せやけど、おめえ、経済合理性と阪神ファンのおっさんを喜ばすちゅうのは矛盾せえへんとわしは思うじょ。なんでかちゅうたら、ほんまに経済合理性に基づき利益を上げようとしたら、阪神ファンのおっさんを敵に回すわけにはいかへんやんけ。そやから、村上はんもすごい阪神ファンの世論を気にしてるんちゃうこ。そういう意味では今のところ村上はんのアピール戦略は失敗しとんの。ワシは村上はんのとっとる行動は、極めて合理的で問題ないと思うけど阪神ファンのおっさんに不愉快に思われたら、まとまるもんもまとまらんようになるわれ。もうちょいそのへんの戦略は考えんとあかんのう。

一応標準語訳

いやあ、K君よ。君の言うことにも一理あるよ。僕も関西で育った人間だから、阪神ファンのおじさん心理は、よく分かるんだよ。だけど、君、経済合理性と阪神ファンのおじさんを喜ばすということは矛盾しないと僕は思うよ。どうしてかというと、ほんとうに経済合理性に基づいて利益を上げようとしたら、阪神ファンのおじさんを敵に回すわけにはいかないだろ。だから、村上さんもすごく阪神ファンの世論を気にしているんじゃないかな。そういう意味では今のところ村上さんのアピール戦略は失敗しているよね。僕は村上さんの取っている行動は、極めて合理的で問題は無いと思うんだけど、阪神ファンのおじさんに不愉快に思われたら、まとまるものもまとまらなくなるよね。もうすこしそのあたりの戦略は考えないといけないよね。

 

 旧友K君から、阪神タイガース上場を考える について質問を貰ったのでこの場を借りて回答します。


質問(原文のまま) 

上場の意義についてはよう分かった。せやけどおめー ①村上氏は実は阪神の日本一を確信していて、その仕込みとして、この決して歓迎されないタイミングで②実は球団経営に興味なく、含み益があるうちに売却するのでは?(実際の目的は電鉄所有の不動産)結局、氏の金儲けに直結してるところが星野氏言うところの私物化であり、ファンの反感を買うところなのでは?と指摘されとる点についてはどうじぇ?


①について回答:証券取引法ではインサイダー取引規制の一環として、10%以上を保有する株主は株式取得から6ヶ月以内に売却して得た利益は会社が返還請求できるとしているので、日本一になって株価が上がっても売却はしないと思います。


②について回答:球団経営には興味は無いと思います。彼の目的は、一般の投資家と全く同じで株式を安く買って高く売ることです。自由主義市場経済においては、法令に反しない限り、そのことで彼を非難するのは私は間違っていると思います。

 株式上場をしているのですから、投資家が投資対象を選べても、企業は株主を選べません。不動産の含み益等を有効に活用できてなく、結果として株価(時価総額)を割安に放置していた阪神電鉄こそ、株主に対して怠慢であったと言わざるを得ません。スーパーで大根やキャベツを他店の半額以下で売っているのを(数量制限していないのに)買い占めたといって、「大根を私物化している」というようなものではないでしょうか。(ちょっと例えがいまいち)


彼の提案そのものは、阪神ファンに対して最大限考慮しての提案であったと思います。すなわち、阪神タイガースの所有権をあまねく広くファンに開放しようとしているからです。(もっとも親子上場の矛盾点は、彼自身常に指摘していますが、ここでは深い入りしません。) しかしながら、村上氏とダンカンが対談したそうですが、ダンカンが「巨人に買収される可能性がある」と言った点は、とても鋭い質問であったと思います。少なくとも、星野氏よりも本質を突いています。 


 いずれにしろ、阪神電鉄は買収されるのが嫌なら、ポッカやワールドのように上場を廃止するべきでしょう。


K君よ、こんなもんでどうじぇい?(方言入り)

長らくご無沙汰してました。


さて、村上世彰氏率いる、通称村上ファンド(MAC アセットマネージメント)が阪神球団の上場を発表しました。緩やかな阪神ファンであり、株式投資ファンである私が沈黙を守っていたのは、単にさぼっていたからです。


さて、この件で気になるのが星野SDのコメント「非常に残念だし、悔しい。憤りを感じる。タイガースは公共のものであって、私的なものじゃない。村上さんも大阪出身で阪神ファンだと思うけど、今回の件はファンが許さないよ。わたしも野球界にお世話になった人間として、タイガースを愛するものとして、許せないね」。


野球人として、あるいは今日の奇跡的な阪神タイガースを作り上げた男として、星野氏を大変尊敬するが、この件に関しては、疑問を抱かざるを得ません。


まず、「上場企業=私的なもの」という考えがそもそも間違っています。上場こそ、public company つまり公的な存在であり ます。現在の阪神タイガースこそが、100%阪神電鉄の「私的な会社」であり、決算内容も非公開です。つまり、阪神タイガースが優勝して日本一になっていくら儲けても、それは阪神電鉄に帰属する利益であり、しいては阪神電鉄の株主に間接的に帰属します。


当然星野氏は、阪神電鉄側の人間であり、「上場大歓迎」などと口が裂けても言えない立場ではあることは分かりますが、上場企業に関するあまりにもひどい誤解があるので突込みを入れずにはいられません。


立ちはだかる野球規約、またもや出てきたナベツネしの抵抗などがあり、実現は無理だとは思いますが、一阪神ファンとして、またゴミ投資家として、阪神タイガースの上場には大賛成です。なぜなら、上場すると、阪神タイガースは利益を優先するようになるであろうからです。利益=悪という風潮がありますが、利益は、顧客つまりはファンを喜ばせない限り達成することはできません。ファンにそっぽを向かれては利益を上げることはできないので、ファンを喜ばせるのに必死になるでしょう。上場により、ファンサービスをこれまで以上に強く推し進めることになるでしょう。


また、上場により誰でも阪神タイガースのオーナーになる権利が発生します。これまで、プロ野球を称し「他人の金儲けを見て何が楽しいんだ?」と興ざめな事を言う人が居ましたが、阪神タイガースの株主になれば、これで堂々と自分の球団と名乗れ、応援できます??


但し、真の阪神ファンのpublic企業となるためには、投資単価を相当安くする必要があると思います。事務費用は増えると思いますが、ライブドアのように最低数百円で買えるようにすれば、誰でも株主になれます。小学生でもオーナーになれます。


そのような訳で、阪神ファンが真のタイガースのオーナーになれる、阪神タイガース上場は、私は大賛成です。



我がブログではトヨタの過去記事 で述べてきたように、今年の前半の段階で、下げ続けていたトヨタをずっと推奨してきました。


日本の自動車産業は成熟しているイメージが強いですが、トヨタは今も成長しています。2003/3期から2005/3期にかけて一株利益は68%成長しています。今期も世界販売は北米を軸に12万台上方修正の797万台(56・2万台増)へ一段拡大するとのことです。ただ、将来への収益獲得に向けた設備投資、研究開発費の負担が大きく2006/3期は、一株利益が329円と2005/3期の355.4円から落ち込むと予想されています。


ただ、現在世界的に需要に対応しきれていないので、たとえ短期的に償却負担が増えても設備投資増強は当然正しい経営判断です。


成長企業にもかかわらず、どうしたわけか全東証上場企業の平均PER26.5倍のなか、トヨタは13.6倍です。


そういう意味は、世界中での増産が軌道に乗っていることが確認でき、急激な円高(トヨタの想定為替レートは、1ドル105円)がすすまない限りは当面底堅い株価の推移が予想されます。


トヨタは、今も成長企業なのです。


トヨタ販売



(当投稿は、投資判断の参考として投資一般に関する情報提供を目的としたものであり、投資の勧誘を目的としたものではありません。投資に関する最終的な決定は、読者ご自身の判断でなさるようにお願いいたします。)