小学生  


株関係の話を書いている私がこんなことを言うのもなんですが、小学生からほんとうに株式の投資をするのが良いことでしょうか。


 投資金額が少なくて済むライブドアの株主には、多くの小学生株主がいるとのことです。
 

 確かに株の勉強は、社会のしくみ、会社の仕組み、経済の仕組みがある程度理解ができて有意義ででしょう。しかしながら、会社がどうやって儲かるかの知識が無いまま株をすると偏った見方になるのではないでしょうか。つまり、会社というのは、ビジネスモデルを構築し、投資家から資金を集め、銀行からお金を借り、従業員を集め、経営者は知恵を使い、従業員は汗水たらしてがんばり、顧客の期待に応え、売上げを回収し、費用を払い、従業員の給与を払い、借金を返済し、税金を払い、その結果利益を計上するという組織です。それはそれは非常に多くの知恵、汗、労力、エネルギー、涙が費やされています。それらの結果が利益であり、配当であり、汗と涙の結晶が、株価に反映されています。恐らく小学生が投資を行うと、真ん中のプロセスがすっぽりと抜けた理解に陥り、単に株価に一喜一憂するディトレーダーを小学生から育て上げるということになることを心配します。


 小学生には、経済の勉強なら、株も含めて工場見学をしたり、もっと包括的な社会の仕組みの勉強こそ大事なのでは無いでしょうか。


 まじめに働く多くの人がいるから、世の中成り立っていることを教える教育こそ、株の勉強よりも必要であると考えます。